耐えるには長く
事足るには短い
これが人生かと
巡る順番が
語るには近く
カタルシスは遠い
すぐ思い出に
生きてしまうな
過去が増えていく
無くしたものを
思い出そうとする
思い出せないから
無くなったのか
泣くも出来ないな
確かに在ったのに
なんて不確かだろう
確かめ合ったのに
なんて不可視だろう
あの公園のブランコは何処へいったの
バッセンのボールは何処へ飛んだの
あの喫茶店の吸い殻 何処へ消えたの
イヤフォンの片っぽは何処へ落としたの
過ぎゆくあなたは美しく
残されたわたしは老いてけぼり
過ぎゆくあなたを写しては
残されたわたしはただ歩いてる