12月になれば 凍り付いた窓に
手袋を外してそっと指で書いた
"I love you" 列車を降りたら
白い雪 冷たい頬に
どうぞ口づけて 目を閉じるから
ふたりでいた部屋で ひとりきりになると
ここがどこなのかも 知る意味がないほど
"Only you" シーツに隠れて
泣いたのは 夕べ枕に
溶けたラベンダーが目に染みるから
「明日は会える?」
月明かり 二人を照らす
木製の馬車を眺めて眠る
ひとつだけ良い夢を見て
それで会えるなら
今日は読みかけの本 閉じるから
目覚ましが鳴れば ドアベルが鳴れば
すぐに読みかけの本 閉じるから