夢を語りすぎて
命が軽くなりそうで
愛の教科書には
何にも書いてなさそうで
瞳をこらす
確かな物は何処
胸を焦がす何かを探して
秘密抱えたなら
少しは重くなれそうで
貴方の瞳には
何か潜んでいるようで
指を伸ばす
生きる楔が欲しくて
二人は初めてキスをしたの
その瞳は何を見つめ
銀色の朝の中を
満ち潮の夜の中を
彷徨って行くのでしょう
この水は何処へ続く
塞き止められた日々の中
穢れ無いものはいつも
愛の無い場所にあるのでしょう
心の片隅に
何かを淀んでいるようで
愛で塗り潰せば
全て正しくなりそうで
瞳をこらす
夜明けの星は何処
奇麗な光が一つ欲しい
この濁りを愛と呼んで
ありふれた影の中を
もどかしい夜の中を
漂って行くのでしょう
この水は何処へ続く
流れを恋い慕っていた
探しているものはいつも
届かない場所にあるのでしょう
自分の傷ならば
自分で嘗めて治せそうで
それでも傷跡を
見せびらかしたくなりそうで
ヒトになるまで
まだまだ遠い道かしら
心は何時からここにいたの
夢を語りすぎて
命が軽くなりそうで
愛の教科書には
何にも書いてなさそうで
この水は何処へ続く
銀色の夜の最中を
爛漫の愛の中を
何処までも流されて行くの