黒い雨の中 弧を描く鳥
染み込んだ羽根の 重さも知らずに
陰っていく空を ただ見つめていたんだ
何色でもない水溜まり 虚しさ溶かして
満たされた世界 心齧られたい
飲まれていくひとり 引き込まれる誰もかも
温もりで奪って混ざって 欠けたままの心の臓を
愛と呼ぶには脆く ありふれて散らばって
笑うほど 痛くて痛くて 閉じないままの空白を
言葉にすれば脆く 剥がれ落ちていく欠片
誰かに笑って 誰かを泣かして
寄り添うふりして 擦り減らし また泣いている
6インチの世界で 恋を探した
明日に追われ飽きて 心乾く時
ひび割れさまよって 逃げ方を覚えたんだ
傷を縫って絡まった 糸を切って
痛みを燃やして照らして 木漏れぶ孤の独を
瞼閉じればうつる 見慣れていた静寂を
灯しても 暗くて暗くて ただ見つけて欲しくて
影に沿って見つける 生き抜く為の光